和歌山市立西脇幼稚園

2学期初会議(9月3日)。園全体での日々の取組確認

2学期のスタートに当たり、職員会議で、園長から全体に、日々の取組をもう一度確認しました。

①危機管理

幼稚園は、安全・安心の場である必要がある。

・「知らなかった」ではすまされない。

・「しなかった」は、通用しない。

食物アレルギーの子ども達もふくめ、子ども達の命を預かる仕事であるという意識の再確認をしながら、管理と経営にあたる。

②掃除

子ども達の身辺自立に関わり、自分の生活しているところは、きれいにする習慣をつける。その為に、給食後は、必ず掃除の時間を設ける。また、雑巾を持ち、拭き掃除も必ずする。

※子ども達に、完璧な掃除をもとめるということではない。自分たちの生活している場を自分たちで掃除をして、「きれいになって気持ちいいね」という、自立への筋道をつけるということである。放課後に、毎日教師は必ず、教室・トイレ掃除など、園の掃除をしている。

③本との出会い(読書の時間)

各クラスで、週に一回、20分~30分間は、図書室での保育をする。

図書室での時間の使い方は、300冊ある「かみしばい」を読むのもよし、「読み聞かせ」もよし。発達段階に応じて、担任の裁量で時間を過ごす。

物的距離が、心的距離となるので、図書室での本に囲まれた時間を確保することが、将来にわたって本を第二の友達とする子どもが増えるだろうという願い・意図をこめての保育時間の確保である。なので、無理やり本に個人で向かう時間にするということではない。

本好きの子供を作るという願いを、日々の教育実践に落とし込んでいく、週に一度の図書室での保育時間確保である。

図書室を利用する時間も回数も、多くてもかまわないというのは、もちろんである。

④終わりの会で、毎日必ず「嬉しかったこと見つけ」の発表の時間確保。

子ども達に「嬉しかったこと見つけ」をしようと提案している。子ども達の日々の活動とするためには、見つけたことを伝えたり、発表したりする時間を確保することが、最低条件となる。園全体で、取り組み、園全体が「うれしかったこと」を見つける子ども達でいっぱいにするために、終わりの会での時間保証をしようということである。

しかしながら、子ども達は、まったなしである。その瞬間にうれしいと思ったことを、その場で聞いてあげる教師の姿勢が大事である。終わりの会で時間保証をしたから、他の場面では聞かないというのはナンセンス。日々の活動の中でこそ、「見つけたこと」を発表し、友達と分かち合うことが、集団の活動や生活の質を高めることとなる。

さらに、教師自身も「うれしかったこと」を子どもの前で発表してほしいと注文をつけている。先生が、しっかりと、プラス思考で子ども達に向き合っていてこそ、子ども達も良いこと見つけが上手な子どもになるのである。

各クラスとも、幼稚園全体が、嬉しかったことが一杯発見できる人であふれるようにとの意図での日々の教育実践である。

⑤当たり前のくせ。当たり前をよりレベルの高い当たり前に。

朝の「おはようございます」のあいさつは、当たり前。園庭から部屋に帰ってきたら、手洗いうがいが当たり前。トイレのスリッパを揃えて出てくるのは当たり前。のように、当たり前がしつかり癖としてできるようにする。

「今日だけ特別良いことにしよう」など、特別ルールは、学級崩壊の入り口(例えば、「今日は雨だから、教室の中で縄跳びしても良いこととします」等)。

当たり前のことは、当たり前。これが大事。

しかし、一学期の当たり前と、二学期の当たり前、三学期の当たり前が同じではダメ。一学期はそれが難しかったけど、二学期になれば当たり前になったね。というように、「当たり前のレベル」が上がっていく指導をする。

例えば、朝ピアノを弾いても、周りに集まってこなかったり、歌声が響かなかったけど、サッと周りに集まって、歌声が大きく響くようになった等である。

当たり前とするためには、「そうしたい」という教師の先を見る力(見通し力)が必要。そして、そうしたいという方向のことの姿が子どもに出た時に、しっかりと認めていく。「そのようにしなさい」とパワハラをするのでなく、そのより良い姿が見せた時に「喜び認める」のである。

ひまわりの花を育てることをイメージすめばよくわかります。まだ、花が咲かない早い段階で、「花を咲かせよ」と、言っても無理があります。そうでなく、茎が長くなれば、添え木をする必要があれば、添え木をする。つぼみが出たら、それを大事にする。肥料をやれば大きく咲くようにもなるでしょう。

人の育ちも同じ。未来をイメージして、その方向に変化があれば、そのことを大事にする。教師の視点がそこにあることが大事です。

ずっと以前、先生が「いっぱい食べられたね」とあまりにも、言うので、普段食べられない子かなあと思ったのですが、そんなことではありませんでした。子どもとしては、そこをしげきされたら、次回も、良く食べるとほめられるとインプットされます。教師の視点が大事です。伸ばしたいところ、育てたい所に視点を当てて、日々認めていく。それが個の価値観にもつながり、学級集団の価値意識にもなっていきます。

学期はじめとして、そのような、よりよい当たり前を生み出す、教師の先を見通した学級経営をお願いしたい。

二学期の終わりに、「当たり前」が変化したという報告を聞かせて頂くとありがたい。

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のような話をしました。

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