一般財団法人製品安全協会の2023年2月15日付けの「粗悪品にご注意を!自転車用ヘルメット」メール内容を紹介します。
今年4月から、自転車に乗る際に自転車用ヘルメットの着用努力義務が全年齢対象になります。![]() ネット販売されていた、一見おしゃれなヘルメットを試験してみました。たった25センチの高さから落としたときの衝撃の最大値が、1.5メートルの高さから落としたときに求められる安全基準(SG基準)の約1.5倍もありました。恰好ばっかりで、頭を保護する性能はほぼ皆無と言ってよいでしょう。衝撃をうけてもあごひもが外れないことを確認する試験にも通りませんでした。 自転車に乗っていたときの事故でも、その後の一生に影響するような大きな怪我をするリスクがあるのです。 是非、安全が確かな製品を選んでください。その目印がSGマークです。 |
啓発用チラシは、こちら。
実際におきてしまった不幸な事故例をいくつか紹介します。
【事例1】
自転車で走行中、反対方向から走行してきた2トントラックのドアミラーと衝突し転倒した。ヘルメットなし。左前頭部に擦過傷あり、後頭部に擦過傷あり。左下顎骨(がっこつ)骨折あり。口唇裂創あり。
(事故発生年月:2023年3月、10歳0カ月・男児)
【事例2】
補助輪付き自転車で下り坂を走行中に自転車ごと転倒した。ヘルメットは着用していなかった。アスファルトで顔面を打撲して出血し嘔吐(おうと)を繰り返した。頭部CTに異常はなく、脳振とうと診断されたが嘔吐が改善しないため、輸液を行い2日間入院した。
(事故発生年月:2022年10月、7歳4カ月・女児)
【事例3】
自転車の前席に座っていた。後ろにきょうだいが乗ろうとしたときに自転車が倒れた。止まった状態から横向きに自転車ごと転倒してコンクリートに頭部打撲、ヘルメットはしていなかった。シートベルトは着用していた。右前額部に擦過痕あり、複数回嘔吐した。頭部打撲、脳振とうにより2日間入院した。
(事故発生年月:2019年9月、2歳8カ月・男児)
【事例4】
自転車のカギに付けていたキーホルダーが後車輪に入り込み、コントロールを失って停車中の自動車にぶつかった後、自転車ごと2mほどの溝に転落した。ヘルメットはしていなかった。自力で保護者に連絡後、救急搬送された。左顔面に擦過傷あり。CTでは左眼窩底(ひだりがんかてい)ふきぬけ骨折あり同日より入院。
(事故発生年月:2018年10月、18歳3カ月・女性)