現職教育
1 研究主題
生き生きと学習に取り組む子供の育成 ~コミュニケーション能力の向上・活用を通して~
2 主題設定の理由
学習指導要領に示されている「生きる力」の育成とは、子供たちに「確かな学力」としての、基礎的な知識・技能と思考力、判断力、表現力などを身に付けさせるとともに、「豊かな心」「健やかな体」を培い、これらをバランスよく育むことである。それだけに、学校教育の様々な場面において、一人一人の個性や能力を伸ばし、何事においても主体的に活動する意識を育成していかなければならない。このことが生涯にわたって、常に自己をみつめ、自己を生かし、自己を変革しながらたくましく生きていく基礎を培うことであると考える。そこで、本校では、学力を「自分の将来を切り拓く力」ととらえ、研究主題を「生き生きと学習に取り組む子供の育成」と設定した。
本校の子供たちは、明るく素直で優しい子が多く、男女仲良く助けあって活動することができる。指示されたことは真面目に取り組める反面、主体的に活動する力に欠け、指導者の指示待ちになってしまう子も見られる。
学力面では、基礎学力の充実に力を入れてきたことから、近年の学力調査等の結果から、基礎的な力は向上しつつあることがうかがえる。しかし、その基礎的な力を活かして、自分で考えたことを記述することや、設問の言葉の意味を適切にとらえることに課題が見られた。また、全体的には、向上しつつも、家庭や子供たちを取り巻く環境等の相違から、学習意欲が乏しく、学力の基礎・基本の定着が不十分な子も見られる。
このような実情を踏まえ、「確かな学力」の向上を図り、「生き生きと学習に取り組む子どもの育成」を目指していきたい。
「確かな学力」の向上のために、まずは「読むこと」・「書くこと」・「計算すること」の力を基礎学力に必要な要素ととらえ、各学年の発達段階に応じて、これらの力を確実に身に付けさせることに力を入れたい。
そして、基礎的な力を活かして思考し課題解決する能力、学習活動の基盤となる言語に関する能力の育成を目指すために、「コミュニケーション能力の向上」を取り入れていきたい。国語科の中では、「書くこと」・「話すこと」・「聞くこと」・「話し合うこと」を培い、学校生活全体で、対人関係能力を高めるようなコミュニケーション・スキルを身につけさせる。各教科や道徳、特別活動等あらゆる教育活動において、「コミュニケーション能力の活用」に力を入れたい。
そして、これらを授業に生かしながら、学習指導要領で求められる基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得させることや、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力の育成を育んでいきたい。これらのことから、副題に「コミュニケーション能力の向上・活用を通して」と設定した。