現職教育の振り返り

毎週木曜日の午後は、会議が入ります。1つは、「職員会議」ということで、行事の打合せ事などを話し合います。もう1つは「現職教育」という会議です。教師が、教師の力量を高めるために使ったり、中之島幼稚園教育について話し合う内容の会議です。今年の例で言えば、教師の誰かが「人権教育の研修会」に出かけたら、それの資料を全教員分用意し、他の職員に学んだことを分かち合いました。幼稚園教育のDVDを研修所でお借りし、職員全員で学びあいました。

もう一つの「中之島幼稚園教育について」というのは、園では、年度初めに今年度の研究テーマと称して《学びの「問い」》を立てます。今年度の中之島幼稚園の研究テーマは「自分の思いを伸び伸びと表現しながら、主体的に遊ぶ子供を育てよう」です。この問いに対して、担任が「研究保育」をしたり、日々の子供の素敵さのエピソードを通じて、《学びの「こたえ」》を探っています。

さて、来年度に向けて、この現職教育の振り返りをしました。

・教師がお手本となりやさしさを示す。また、一人一人のニーズをつかむ不断の努力で(3歳)

「もっとあそびたい」というように、誰もがしっかり遊べているのは、一人一人が何を求めているのかを、教師が大事にしていることからでないだろうか。学年当初は、周りで泣いている子がいても、子供たちは自分には関係ないという様子であったが、今は、周りの友達のことを思いやるやさしさがしっかり出てきている。教師がやさしく関わることを真似しているように、優しく関われている。教師が、子供の行動のお手本のように子供たちは教師を見ている。教師は、子供たちがまねする見本となる表現を大事にしたい。

・安全な場所をつくれたから(4歳)

A子が、「そろそろこれをしたら!」等、見通しを持った行動ができたり、言葉で伝えられるようになったエピソードから。なぜそのような変容が見られるようになったのかは、クラスが安全な場所と体と心で感じられるようになってきたから、本来持っている自分をしっかり表現できるようになったと考えられる。

・聞いてくれる教師がいて、聞いてくれる仲間集団が出来上がっていく(5歳)

当初は、「先生聞いて」と、訴えに来ることが多かった。訴えに来たことは、大切にしっかり受け止めるようにした。次に、子供がみんなに言いたいことの仲立ちをして、周りのみんなに伝える橋渡しの役割をしていた。聞いてくれる仲間集団をつくっていくのは、教師がまずしっかり受け止めて聞くことと、周りの集団に波紋のように広げていく教師の出番が大切なのではないだろうか。そのような中で、子供たちが自分たちで、話し合いができるようになったり、ルールをつくれるようになったり、遊びの共通イメージを持って遊べる集団になってきたのではないだろうか。そのような集団になってきたことで、集団での遊びが成立したり、主体的な遊ぶ姿がでてきていると思われる。

・・・等々、子供のエピソードから、「思いを伸び伸びと表現しながら、主体的に遊ぶ子供」になるような教師の手立てを探る話し合いが行われました。

園長からは「変化がなければ、教育は、なし」。『教育の質』が問われる時代であるとしっかり受け止め、子供たちの成長・変化を生む、教師の出来ること・出方・出番を話し合い、ますます「当たり前の中之島幼稚園教育」の質の向上を、組織として大事にしていきたいという事を話しました。

今年は、コロナ禍の中でしたが、保護者会の協力もしっかり得ることができました。教師も組織として全員が協力できる体制の中で、説明責任を果たしながら、しっかりとできたとありがたく思っています。

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