3学期の始業式の際にも、5歳クラスの子供たちに、「もうすぐ小学校ですね。」というお話をしました。
幼稚園において、小学校への就学について大事に考えていることをメモしておきたいと思います。
■小学校に向けて・・「学びの基礎力」(学びの芽生え)を育てる。
知・・気づき・・関わるところから、おもしろいことや不思議なことなどに気づき、言葉にしていく力。
情・・興味・・・何についても興味を持って関わろうとする態度。→自己発揮・すべて遊びになる。
意・・自己調整・注意を切り替え、集中し、持続する力。→自己抑制
目的を持って行動するために、気持ちを調整する力。
ねばり強く取組、工夫する力。
⇒遊びは学びが合言葉です。「おもしろいことに気づくこと」「興味持つこと」「ねばり強く取り組むこと」これらが遊びの中で、十分に味わう学びの芽です。
■学びの芽生えにおいて進めること
【集中性の芽生え】遊びに没頭して取り組む・・・遊びは集中力を育てる
【課題性の芽生え】遊びに熱中する中で、やってみたいことが明確になる。
【目的志向性の芽生え】遊ぶ中で実現したい事柄のイメージが生まれ、それを目指す。
【言語性の芽生え】気づいたことを言葉にして伝えあう。
【自覚性の芽生え】まわりでの変化や特徴に気づき、目的に向けて、それを生かしていく。
⇒しっかり遊ぶことで、学びとなっていくと考えているのです。
中之島幼稚園の教育目標は、「心身ともに健康で、楽しく遊ぶ子供をそだてる」です。そして研究として「自分の思いを伸び伸びと表現しながら、主体的に遊ぶ子供を育てよう」と研究主題を掲げて日々の保育をしています。
昨年は、「安全な遊び環境をととのえる」ことの大事さが、職員の中で話し合われました。今年は、登園時からでなく、みんなが揃う9時からという時間枠を設けて、自由遊びを開始するようにしています。今年の反省では「しっかりあそびを見ているが、見取るところまで子供理解ができているか」ということが、話し合われました。来年度は、主体的に遊ぶ子供を育てるために、「さらに子供理解を大事にし」子供の思いをしっかりと受け止め、環境を準備できる力量をつけていく必要があると考えています。
子供たちが主体的に遊べるよう、「どのような言葉かけ」をすることが、よりよいのか。その子供を理解しているからこそ、その子供の心に寄り添った言葉が出てきます。「どんな遊びを広げようとしているのか」子供たちを理解しているから、より主体的に遊ぶ環境を準備することができます。保育のキーワードは「子供を見取る」です。
遊びが充実するからこそ、上に示した「遊びの中に、学びの芽ばえ」が育つと考えるからです。『遊びは、学び』と、取組の中でしっかり言うことができ、伝えられるようしていきたいと思っています。