「運動会練習」でなく「運動会遊び」で

運動会の日のために、毎日楽しくない練習時間を過ごすというのは、違うと考えています。

幼児は、この瞬間を生きています。「今日も運動会遊びが楽しい」と、感じるような、“今、ここ”の時間の過ごし方をしたいと思います。

■3歳では、日常の保育の中に、音楽を入れ込んでいます。

曲が鳴ったら、大好きな先生と一緒に、踊り出す時間になります。先生の真似っこをしながら曲のリズムに体をのせます。

楽しいから、好きな先生と、体を動かして踊ります。そこには、いつも子供の笑顔があります。

 

 

 

 

 

■4歳 ゲームのように、先生の笛で、上手に動けることを自慢している姿。

「できるかなー」「ぴー」先生の笛や合図で、両手を前にそろえて出しています。

うまくできたことを先生が、認める言葉で、子供たちが、にっこり。

 

 

 

 

 

■5歳 友達の良さを認め合う活動を通して

「友達は、どんなところが上手だったかな。見つけられたかな。」

鳴子をもって、くるりと回れたところや、ポーズを決められたところを、発表しています。

友たちも上手に踊ろうとしているから、僕も上手になりたい。

友達や先生が、ほめてくれるから、もっと上手になりたい。

子供たちにとって、楽しい時間となっています。

どの学年も、単に、「動きを単調に繰り返し」たり、「動きの失敗を怒ったり」のような、練習のための練習の時間でなく、この時間が楽しくなるように、今「運動会遊び」をしていること自体が、楽しい時間となるように、工夫しています。

 

 

ところで、山への登り方もいろいろコースがあります。険しい道もあるだろうし、なだらかな道もある。

幼児の場合は、なだらかな道を選びたいものです。

いろいろな場面で園児を集合させる時があります。

例えば始業式が9時20分から始まるようにとしたら、段取りの良い場合は、時間の余裕があり「なだらかな」コースの行動ができます。段取りができていなければ、急がせ「険しい」コースの行動となります。

その環境は、教師がつくるのですから、できるかぎり、子供たちが、生き生きと過ごせる、時間と空間を造るように、しっかりと配慮していきたいものだと考えています。

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