9月20日(金)加太小学校のお兄さん・お姉さんたちと一緒に稚魚放流をしました。
4・5歳児は、5・6年生のお兄さん・お姉さんに手をつないでもらい、一緒におさかな創庫(加太漁協)まで歩いて行きました。
歩幅を合わせて歩きながら「暑いけど大丈夫?」「お茶休憩にしよう」など声をかけ、幼稚園の子供たちのことを気遣ってくれる優しいお兄さん・お姉さんのおかげで無事、漁協に到着しました。
10センチくらいにまで育った鯛の稚魚を数匹ずつ入れてもらったバケツを一人一つずつ持って、海へ放流しました。「お魚さん、バイバーイ」「元気で大きくなってね」と声をかける姿から、子供たちなりの小さな生き物に対する思いが伝わってきました。
その後、おさかな創庫の中も見学させてもらいました。
大きな鯛が2匹泳いでいる生け簀を見ながら、4歳児さんが「パパとママやな、さっきのお魚さん(放流した稚魚)の」と教師に話してくれました。幼児の発想と表現って、なんて素敵なんだろう、と感じると同時に、このような言葉を丁寧に受け止め、共感することも教師の大切な役目だと思いました。
他にも、生け簀にいた魚を指さして「このお魚、なんいうの?」とつぶやく4歳児さんがいたので、教師と一緒に近くにいた漁師さんに尋ねると「これは、鯛やわ」と教えてもらい、「さっき海で“バイバイ”したお魚と一緒やね」と笑顔を見せていました。
興味津々で鯛の稚魚を見ている子供たちに、漁師さんが「触ってみる?」と、手のひらに稚魚をのせて、差し出してくれました。漁師さんの手のひらの中で元気に跳ねる稚魚に、5歳児さんが触れた途端、“ピョン”と稚魚が飛び跳ねて、床に落ちてしまいました。「びっくりした」「お魚、めちゃくちゃ元気やん」と周りにいた子供たちや保護者の方も驚いていました。
「このお魚、大きいなあ」「こっちにもいっぱいお魚いてる」と、元気に泳ぐ魚を食い入るように見ながら、口々に気付いたことを近くにいる先生たちに知らせていました。
「この放流した魚は帰ってくるの?」という5歳児さんの質問には、漁協の組合長さんが「加太の海に帰って来る魚もいるし、加太ではない海に帰ってくる魚もいるよ」丁寧に教えてくださいました。
子供たちが毎日過ごす幼稚園から歩いて行くことのできる場所で、鯛の稚魚や生け簀の中で泳ぐ生きた魚を間近で見て触れる直接経験を通して、加太地域のことを知るとてもよい機会になりました。
加太漁協の皆様、和歌山市農林水産課の方、小学校5・6年生のみなさん、ありがとうございました。
また、3歳児の保護者様には、漁協までの送迎、4・5歳児の保護者様も、漁協までお迎えありがとうございました。