和歌山市立 有功小学校

いさおだより 平成24年5月号

いさおだより 5月号 

  風薫る5月。ツバメが風を切って飛んでいます。鯉のぼりが泳いでいます。新しいクラスや仲間に慣れて,元気いっぱい遊ぶ子どもの姿があふれています。
 ところが,Aちゃんが「学校,行きたくないな…」とつぶやくのをお母さんが聞き,とても心配になりました。

「どうして?」

「いっしょに遊ぶ子がいないもん。」

『いじめられているんじゃないかしら。仲間外れにされているんじゃないかしら』と,お母さんの心配は膨らみます。

「ちゃんと仲間に入れてもらえるよう,お母さんが連絡ノートに書いてあげるから,頑張っていくのよ。」

「うん…」

連絡ノートを見て,明日はきっと,担任がAちゃんの様子を気にかけてくれるでしょうし,うまく仲間に入れるように声かけしてくれるでしょう。
 年齢の低いうちは,親や教師が助け船を出すというやり方は有効です。でも,この方法は,やがて,通用しなくなります。思春期にもなれば子ども自身が親の口出しを嫌うようになりますし,すぐに大人を頼る子どもは仲間集団から浮いてしまいます。低学年のうちに自分を表現する力を身につけたいものです。
 自分を表現する力を身につけさせるためには,大人が問題解決するのではなく,その子にできることを一緒に考え,実行できるよう励ます必要があります。一緒に知恵を絞りましょう。例えば,

「みんなが遊び始める前に『遊ぼう』と言うのはどう?」

「う~ん。できないと思う。」

「そうか。何も言わないと,お友達は一緒に遊びたいってことがわからないよね。じゃあ,誰かに,『今度遊ぶとき一緒に入れて。』って頼んでおくのはどう?」

「う~ん,Bちゃんになら言えるかも。」

こんなふうに,その子にできそうなことをできるだけたくさん考えてみるのです。どれならやれそうかを尋ね,いつ,どこで,誰に,何を,どんなふうに伝えるか,具体的に相談します。
 困ったことにぶつかるたびに,知恵を絞り,自分にできる工夫をすること,こんな小さな積み重ねが子どもの力を引き出します。 新しい集団での生活が始まった今頃は,自分を表現する力を身に付ける絶好の機会でもあります。応援をお願いします。

                                          (文責 教頭)

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